なぜ彼女は、惜しまれながらも表舞台からのフェードアウトを選んだのでしょうか。その原点を探るには、グループ卒業当時の決断と、その後の活動推移を振り返る必要があります。
櫻坂46・欅坂46の渡邉理佐として残した足跡は、アイドル史において極めて特異な輝きを放っていました。2022年5月に国立代々木競技場第一体育館で開催された卒業コンサートにおいて、彼女はファンや後輩たちへ惜しみない愛と感謝を伝えています。当時の特番インタビューや手記で語られたべりさの卒業理由は、後輩たちの成長を確信し、「グループの中で自分が果たすべき役割をすべてやり切った」という極めて純度の高い達成感によるものでした。
卒業後は、在籍中から務めていた『non-no』の専属モデルとして同誌の表紙を飾り、抜群のスタイルと透明感でファッションアイコンとしての地位を強固なものにしました。2019年に発売された1st渡邉理佐写真集『無口』は累計発行部数15万部を突破する大ヒットを記録し、女性写真集の金字塔として長く愛されています。さらに、2023年にはドラマ『全力で、愛していいかな?』などへ出演し、渡邉理佐のドラマ出演情報が報じられるたびに女優としての表現の幅を広げていました。このように順調そのものに見えた歩みの中で、彼女は自身の人生をより広い視野で見つめ直していたと考えられます。