『ズバリ言うわよ!』の歴史には、現在のテレビ規格では放送不可能とされる数々の生々しいドラマが存在します。中でもズバリ言うわよの伝説の神回として今なお語り草となっているのが、2005年に大ブレイクを果たしたレイザーラモンHG氏との衝突です。
当時、腰振りと「フォー!」の叫び声で一世を風靡していたHG氏がスタジオに登場した際、細木氏はその過激な芸風と露出度の高い衣装を完全拒絶しました。バラエティの文脈を無視するかのように「そんな下品な格好で人の前に立って恥ずかしくないのか」「あんたの親が泣いているよ!」と本気の怒りを露わにし、スタジオの空気は完全に氷点下まで凍りつきました。
結果としてHG氏はほとんどネタを披露できないまま強制退場させられる形となり、視聴者に凄まじい衝撃を与えました。しかし、この騒動には裏話が存在します。後日談として、細木氏はHG氏の素顔(住谷正樹氏)の真面目な人間性や努力を見抜いた上で、キャラの消費期限が切れた後の生き残り方を真剣に説いていたことが明かされています。「強烈な愛の鞭」か「単なる理不尽なパワハラ」か――その境界線の危うさこそが、番組の持つ魔術的な中毒性の源泉でした。
また、IT起業家として時代の寵児だった堀江貴文氏が出演した回では、金銭至上主義に傾く若きリーダーに対し「あんた、このままだと全部失うわよ」と予見めいた警告を突きつけ、後の逮捕劇と重ね合わせて語られるなど、細木氏の直感的な言葉が持つ異様な迫力は、視聴者の心を捉えて離しませんでした。