ネット上の掲示板やSNSでは、70歳芸能人の若々しさに対して「どうせ大金を注ぎ込んで美容整形やボトックス注射を打っているからだ」「一般人とは経済力が違う」といった冷ややかな意見が散見されます。しかし、長年芸能界の美容と健康を取材してきた現場のプロから見れば、これは大きな誤解です。
安易な美容医療だけに依存した過剰なアンチエイジングは、表情筋の硬直を招き、いわゆる「不自然な引きつり顔」を生み出すリスクを孕んでいます。役所広司や大地真央、佐野元春らが一般から絶賛される理由は、シワやシミを完全に消し去ったからではありません。むしろ、年齢相応の年輪を自然に受け入れつつ、「姿勢の美しさ」「発声の通りの良さ」「眼の輝き」という、医療では決して買えない要素が生き生きとしているからです。
「若作り(無理に過去の姿にしがみつくこと)」と「本質的な若さ(現在の年齢で最高のコンディションを保つこと)」の間には、決定的な違いが存在します。彼らが実践しているのは後者の「エイジング・アクセプタンス(加齢の受容と洗練)」であり、この姿勢こそが、世間が感じる「憧れの美しさ」の正体です。