入院中の回復を支える柱となるのが、看護師が個々の患者状態に合わせて策定する術後合併症の看護計画です。看護計画では、バイタルサインのモニタリング頻度、ドレーン排液の性状観察、疼痛スケールを用いた除痛管理、離床スケジュールの進行が細かく設計されます。
術後の安静は一見体に優しそうに見えますが、過度な臥床は筋力低下や血栓形成、肺合併症を助長します。医療スタッフの管理のもと、術後翌日からベッドサイドに座る(端座位)、立ち上がる、病棟内を歩行するといった段階的な離床を進めることが最も安全な回復への近道です。
家族が面会や退院後の在宅介護で観察すべきポイントは以下の通りです。
- 創部の状態:周囲の皮膚に赤み、熱感、腫れ、浸出液の染み出しがないか。
- 体温と脈拍:38度以上の発熱や、安静時にも続く動悸がないか。
- 排泄状況:排ガスや排便が順調に出ているか、極端な腹部膨満や便秘がないか。
- 下肢の違和感:片足だけが異常にむくんでいないか、ふくらはぎを掴むと強い痛みがないか。