日本の伝統的な建築技術である木造軸組工法。この普遍的な架構システムをベースにしながら、無駄を削ぎ落としたモダン空間デザインへと昇華させる技術力は、新建築社が刊行する専門誌などを通じても広く知られるところだ。
柱や梁を単なる構造体として隠すのではなく、空間のリズムを生み出す要素として意図的に現し(あらわし)にする。一方で、ディテールを極限までシンプルに納めることで、木材特有の温もりを保ちながらも、凛とした現代的な緊張感を同居させる。構造の合理性がそのまま意匠の美しさへと直結する設計手法は、住まい手に深い安心感と視覚的な充足感を与える。