事件発生直後、その衝撃が生々しく残る中で製作され、日本映画産業に激震を走らせたのが足立正生監督の『REVOLUTION+1』である。若松プロダクション出身のアヴァンギャルド映画人である足立は、山上を単なる異常者として断罪するのではなく、社会の底辺へと追いやられた青年の精神的軌跡としてフィルムに刻みつけた。
劇場公開時には激しい賛否両論が巻き起こった。しかし、フィクションの皮膜をまといながらも、自衛隊での経験、家族の崩壊、そして孤独な作業場で鉄パイプを加工し続けた日々の描写は、観客に強烈な居心地の悪さと問いを突きつけた。表現の自由の限界をめぐる議論を超えて、本作は事件が内包する時代の病巣を容赦なく暴き立てている。