2000年代前半、細木数子氏のメディア露出は極致に達していました。TBS系『ズバリ言うわよ!』やフジテレビ系『幸せって何だっけ 〜カズカズの宝話〜』など、プライム帯の冠レギュラー番組はいずれも世帯視聴率15%〜20%超を連発。彼女が発する強烈な叱責と人生訓は、視聴率至上主義に沸くテレビ局にとって最大のドル箱コンテンツでした。
転機が訪れたのは2008年3月です。3月いっぱいでレギュラー番組をすべて終了させ、公の電波から退くという細木数子の引退宣言が発表されました。記者会見や番組内で語られた表向きの降板理由は、「本来の仕事である六星占術の勉強と後継者の育成に専念するため」、そして「自身の運気においてバイオリズムの転換期に入るため」というものでした。
しかし、当時の制作プロデューサーや民放編成幹部の証言をつなぎ合わせると、画面の外側ではまったく異なる力学が働いていたことが浮かび上がります。当時、各局の上層部には視聴率の恩恵を上回るほどの「リスク要因」が積み上がっており、実質的な打ち切り通告に近い調整が進んでいたのです。その引き金を引いたのが、同時期に激化していた出版メディアによる徹底的なネガティブキャンペーンでした。