顔が覚えられないのは病気のサイン?相貌失認テストと原因・受診目安

顔が覚えられないのは病気のサイン?相貌失認テストと原因・受診目安

顔が覚えられないのは病気のサイン?相貌失認テストと原因・受診目安とはどんな影響があるのか? 専門的な分析を簡潔に解説します。

一口に相貌失認といっても、その成り立ちには「先天性(発達性相貌失認)」と「後天性相貌失認」という根本的に異なる2つのカテゴリーが存在します。両者の差異を正しく理解することは、適切な医療的ケアや自己対処を講じる上で欠かせません。

比較区分先天性(発達性相貌失認:DP)後天性相貌失認(AP)臨床上の重要度・留意事項発症時期・背景生まれつき(幼少期から継続)成人後の脳損傷・脳血管障害発症後発症の起点が明確か否かが最初の分岐点発症頻度・推定母数全人口の約2.0%〜2.5%極めて稀(外傷・脳卒中患者の一部)「自覚のない先天性患者」が社会に膨大に潜在主な器質的原因脳の顔処理神経ネットワークの発達不全、遺伝的要因脳梗塞、脳出血、頭部外傷、脳炎による局所損傷後天性はMRI画像検査等で明らかな病変が確認可能本人の自覚のあり方「他人がどう見えているか」知らず、大人まで未自覚「昨日まで見えていた顔が見えない」と強烈に自覚後天性は心理的ショックが急性期に強く表出緊急性と医療介入生命の危険なし・代償スキルの訓練が主軸即座の脳神経外科・内科治療が必須突然の顔認識喪失は脳卒中の警告サイン

特に注視すべきは先天性(発達性)の有病率です。ミュンスター大学をはじめとする国内外の研究チームが実施した大規模調査によると、先天性相貌失認はおよそ50人に1人の割合で存在することが判明しています。これは学校の1クラスや職場のフロアに1人は該当者がいる計算であり、「極めて身近なマイノリティ特性」に他なりません。

鈴木 陽菜
著者

鈴木 陽菜

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