皮膚科のオンライン診療は便利?保険適用の実態と後悔しない選び方

皮膚科のオンライン診療は便利?保険適用の実態と後悔しない選び方

皮膚科のオンライン診療は便利?保険適用の実態と後悔しない選び方の重要なポイントについて、専門知識を詳しくお届けします。

オンライン診療において最も慎重な判断を要するのが、初診における画像診断の精度です。皮膚科の診察室で行われる「視診」は、単に色を見るだけではありません。照明の角度を変えながら皮膚の微細な隆起を観察し、ルーペ(ダーモスコピー)で色素斑の構造を拡大し、場合によっては直接指で触れて硬さや熱感を確かめる「触診」を組み合わせて診断を下します。

しかし、オンライン診療皮膚科初診の画像診断では、患者が使用するスマートフォンのカメラ性能、室内の照明(暖色系か白色系か)、通信回線の圧縮レートによって、患部の色調やキメが大きく変化してしまいます。都内で皮膚科クリニックを開業する日本皮膚科学会認定専門医は、取材に対して次のように現場の危機感を漏らしています。

「『単なる肌荒れや湿疹だと思ってカメラ越しにステロイドを処方したら、実は白癬菌(カビ)による感染症や帯状疱疹の初期症状だった』というケースは対面でも鑑別が難しい。カメラの画質任せで誤診が起きれば、不適切な外用薬によって病勢を一気に悪化させる危険性があります。少しでも疑わしい所見があれば、医師側が毅然と対面受診を勧める倫理観が求められます」

オンライン診療皮膚科のデメリットと失敗理由の核心は、この「物理的限界の軽視」にあります。患部を立体的に把握できない以上、原因不明の皮疹や急速に広がる発疹の診断を画面越しだけで完結させようとすることは、患者側にとっても一定のリスクを伴う行為であることを自覚しなければなりません。

山口 彩花
著者

山口 彩花

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。