露地栽培のアスパラガスは、季節のリズムに沿ったメリハリのある作業が求められます。特に「いつ収穫をやめるか」と「冬にどう処置するか」の2点が、翌年の収量を決定づけます。
一般的なアスパラガス露地栽培の収穫期間と採り方は、4月中旬から6月上旬〜中旬までのおよそ1ヶ月半から2ヶ月間です。草丈が20〜25cm程度に伸びたタイミングで、地際から少し上の部分を清潔なハサミやナイフで切り取ります。手で無理にねじり取ると、地中のクラウンを傷めたり病原菌の侵入口を作ってしまうため厳禁です。
6月中旬を過ぎ、気温が急上昇すると同時に出てくる芽が細くなってきたら、潔く収穫を打ち切ります。ここからが「立茎(りっけい)」と呼ばれる最重要プロセスです。1株あたり4〜6本の太く健康な茎を残してそのまま伸ばし、高さ1.5m前後の巨大なブッシュ(擬葉)に育て上げます。このフサフサとした緑の葉が太陽光を浴びることで、サカタのタネ資料にもあるビタミン類やアスパラギン酸をはじめとする滋養が生成され、地下の貯蔵根へと送り込まれます。風による倒伏を防ぐため、周囲に支柱を立てて紐を張る作業を怠ってはなりません。
晩秋(11月下旬〜12月)を迎えると、寒風と霜によって緑色だった茎葉が完全に黄金色へと黄変します。ここで行うのがアスパラガスの冬越しと黄変茎の刈り取りです。まだ青みが残っているうちは養分が地下へ移行している最中なので刈ってはいけません。完全に茶色く枯死したのを確認した後、地際2〜3cmの高さで刈り払い、刈り取った残さは圃場外へ持ち出して処分します。仕上げに株元へ完熟堆肥を2〜3cm厚で敷き詰めて「マルチング」を施し、地中の越冬芽を凍結や乾燥から保護します。