大手外資系コンサルティングファームの社内翻訳コーディネーターおよび、TOEIC指導歴20年を超える専門家陣への取材を実施しました。現場から見えてきたのは、日本人が無自覚に犯している「スタイルの不整合」です。
TOEIC頻出用法と対策の現場検証
TOEIC L&RテストのPart 5(短文穴埋め問題)において、「so as to」は正解選択肢としても、巧妙な誤り選択肢(ディストラクター)としても頻出します。ある指導者は次のように内情を語ります。
「2024年から2026年にかけての公開テスト分析データを集計したところ、空欄の直後に『not to do』が続いているにもかかわらず、文頭に空欄があるために『In order』ではなく誤って『So as』を選んで失点する受験生が、スコア600〜700点台の中級層で約38%も見られました。文頭にso asは来ないという鉄則を知っているだけで、わずか2秒で消去できるボーナス問題なのです」
ビジネスEメールにおける「チープなフォーマル」の罠
都内のIT企業で国際法務を担当するネイティブエディターは、日本人が書くドラフトについて次のような違和感を口にしました。
「日常的な業務依頼メールで『I am writing this email so as to ask...』と書かれているのを頻繁に見かけます。文法的には間違いではありませんが、過剰に儀式張っており、非常にぎこちなく感じられます。カジュアル〜標準的なビジネスメールであれば、単純に『I'm writing to ask...』で十分です。『so as to』を使うべきなのは、文が複文構造になり、修飾関係が乱れそうな契約条項や公式なポリシーアナウンスメントなどの改まった書面に限られます」
道具としての英語を使いこなすには、文法的な正誤だけでなく「その場のドレスコードに合っているか」を見極める嗅覚が不可欠です。