業務範囲の広大さに比例して、試験の難易度にも極めて大きな格差が存在します。建築技術教育普及センターが公表する公式データをもとに、客観的な数値を整理した比較表が以下です。
試験は「学科試験」と「設計製図試験」の2段階構成となっており、一次関門である学科を突破した者だけが製図へと進めます。二級建築士の学科試験は建築計画、建築法規、建築構造、建築施工の4科目ですが、一級建築士ではこれに加えて「環境・設備」が独立した1科目として新設され計5科目となり、出題範囲の広さと計算問題の深度が跳ね上がります。
さらに受験生を苦しめるのが設計製図試験です。二級の製図試験が5時間であるのに対し、一級は6時間30分に及ぶ長丁場です。課題文の要求条件を読み解いて空間構成をまとめる「エスキス」、構造計算・設備計画の整合性、そして大量の図面を手書きで時間内に描き切る体力と精度の両面で、二級とは比べものにならない極限の集中力が試されます。