奥入瀬渓流には無数の滝や瀬が点在しますが、プロの写真家やSNS愛好家が必ず立ち止まる絶対的な二大ランドマークが存在します。それが「阿修羅の流れ」と「銚子大滝」です。
まず、渓流屈指の景勝地として名高い阿修羅の流れは撮影スポットの最高峰といえます。両岸から鬱蒼と覆いかぶさる樹木と、巨岩の間を激しくうねりながら疾走する白い水流が織りなす陰影は、まさに奥入瀬の象徴。ここでの撮影の極意は「光の向き」と「シャッタースピード」にあります。日差しが真上から差し込む正午前後よりも、木漏れ日が斜めに差し込む朝8時〜10時頃の時間帯が最も岩肌と苔の陰影が際立ちます。スマートフォンのカメラであれば、あえて露出(明るさ)をややマイナスに補正し、「長時間露光モード」やLive Photos機能を使って撮影すると、プロが撮ったかのような滑らかな絹のような水流を表現できます。
そして散策のクライマックスに君臨するのが、本流にかかる唯一の滝である銚子大滝の見どころです。幅約20m、落差約7mを誇るその威容は、十和田湖への魚の遡上を拒んできた歴史から「魚止めの滝」とも称されます。銚子大滝は至近距離まで遊歩道が整備されており、轟音と舞い上がる水飛沫を肌で感じられるのが最大の魅力です。引きのアングルで滝の全景と両脇の緑をシンメトリーに収める構図に加え、滝壺近くから見上げるローアングルで切り取ると、豪快な水量を強調した迫力ある写真に仕上がります。