人間の曖昧な感覚値を数値化するため、世界中の気象学者や生理学者たちが多様な体感温度 計算方法を提唱してきました。その中でも、湿度の影響を色濃く反映し、気温10℃〜40℃前後の中高温域で広く活用されている国際的指標がミスナル 体感温度 計算式(Missenard's formula)です。
フランスの気象学者ミスナル(A. Missenard)が考案した簡易計算モデルは、以下の計算式で表されます。
体感温度 $t^*$ = $t - \frac{1}{2.3} \times (t - 10) \times (0.8 - \frac{h}{100}) - 4 \times \sqrt{v}$
(※ $t$=気温[℃]、$h$=相対湿度[%]、$v$=風速[m/s])
この数式から読み取れる極めて実践的な法則が、体感温度 風速 目安とされる「風速が1m/s強まるごとに、人間の体感温度は約1℃下がる」という原則です。無風の室内で気温30℃・湿度80%の中にいると体感温度は33℃を超えて危険水域に達しますが、扇風機や送風機で風速2m/sの気流を肌に当てると、体感は約2〜3℃一気に押し下げられます。
一方で、日本で昔から夏場の生活指標として親しまれてきたのが不快指数 計算です。アメリカの気象局が考案したこの指標は、気温(乾球温度)と湿度から算出されます。
不快指数(DI)= $0.81 \times t + 0.01 \times h \times (0.99 \times t - 14.3) + 46.3$
不快指数の数値が75を超えると約半数の人が不快を訴え、80を超えると全員が蒸し暑さによる耐え難い不快感を覚えると定義されています。風速を考慮しない計算式ではあるものの、日本の梅雨から盛夏における蒸散抑制ストレスを測る指標として現在も空調管理の現場で重宝されています。