ネット上の掲示板やSNSでは時折、「ネイティブは状態動詞でも普通にing形を使っている。学校の『進行形不可』という教えは時代遅れの嘘だ」という極端な言説が散見されます。しかし、コーパス言語学の研究データや報道各社の校閲基準を検証すると、この主張には重大なミスリードが含まれていることが浮き彫りになります。
現代英語コーパス(COCA)の大規模言語解析によると、書き言葉(ニュース記事・学術論文・公式文書)において状態動詞が進行形で用いられる比率は全体の1%未満に過ぎません。口語(スピーチ・若者言葉・SNS)において「I'm understanding it now.(徐々に理解できてきている途中だ)」のように変化の過程を強調する用法が微増しているのは事実ですが、フォーマルな場面や客観的な情報伝達において、状態動詞を無闇に進行形にすることは「教養のない崩れた英語」あるいは「文法ミス」とみなされるのが現実です。
特に英検やTOEIC、2026年最新の英語文法解説が求められる大学入学共通テストでは、口語スラングの感覚で状態動詞をing形にすることは許容されません。「日常会話で通じること」と「論理的な標準英語として正しいこと」を混同してはならないのです。ネットの極端な意見を鵜呑みにして「文法規則は無意味」と結論づけるのは、学習戦略として極めて危険です。