Q1:双極性障害と一般的なうつ病(単極性うつ病)の決定的な違いは何ですか?
A1:最大の相違点は「躁状態(または軽躁状態)」の有無です。うつ病は気分の落ち込みのみが周期的に現れますが、双極性障害はエネルギーに満ち溢れ活動的になる躁期と、無気力になるうつ期を交互に繰り返します。双極性障害に対してうつ病の抗うつ薬を単独で投与すると、かえって症状が悪化(躁転)する危険があるため、早期の正確な鑑別診断が不可欠です。
Q2:双極性障害を公表した芸能人は、どのように仕事を復帰・継続しているのですか?
A2:成功している著名人の共通点は、「気分の波をゼロにしようとしない」ことと「服薬の継続」です。リチウムなどの気分安定薬を主軸とした薬物療法を続けながら、睡眠時間を厳格に確保し、仕事量を全盛期の6〜7割にセーブして波の振れ幅を最小限に抑えています。また、躁の兆候(睡眠時間が短くても平気になる、急に大きな計画を立てる)が現れた段階でスケジュールを調整するセルフモニタリングを徹底しています。
Q3:なぜ有名人の間で精神疾患の公表が増えているのでしょうか?
A3:大きく分けて二つの背景があります。一つは、SNSの発達により体調不良による突然の降板や休養に対して説明責任が求められるようになったこと。もう一つは、欧米を中心としたメンタルヘルス・アウェアネス(疾患への正しい啓発)の広がりにより、自身の体験を社会還元し、同じ苦しみを抱える人々を支援したいという「当事者意識の向上」が挙げられます。