連載中、ネット上の考察掲示板やSNSでは「生存説」と「死亡説」が熾烈に対立したキャラクターが複数存在します。とりわけ永近英良、エト、そして主人公である金木研を取り巻く真相は、緻密に張られた伏線とともに回収されていきました。
ヒデ(永近英良)はなぜ生きていたのか?地下水道の「食事」の真相
無印『東京喰種』の終盤、アンテイク掃討戦の地下水道で傷ついたカネキの前に現れたヒデ。その後、カネキの口内が血で満たされ、ヒデが忽然と姿を消したことから、長年「カネキの暴走によって捕食され死亡した」と信じられていました。
しかし『:re』において、覆面姿の怪人物「スケアクロウ」として暗躍していた人物こそがヒデ本人でした。ヒデは瀕死のカネキを正気に戻し、有馬との絶望的な戦いを生き延びさせるため、自らの首から下顎の肉を「喰わせた」のです。致命傷を免れたヒデは、声を失いながらも人工発声器とスカーフで顔を隠し、カネキを救うためにCCG内部の陰謀を暴く裏工作を続けていました。最終回では発声補助器具をつけながらも、喰種と人間の架け橋として元気に活動する姿が描かれ、長きにわたる生存説に完全なピリオドが打たれました。
高槻泉(エト)の不可逆的な最期|生存説を否定する決定的根拠
隻眼の梟として君臨したエト(芳村愛支)の生死に関しては、最終回後もファンの間で最も意見が分かれたトピックのひとつです。コクリア内で旧多二福に不意を突かれて致命傷を負い、さらにその肉体は芥子ら「V(ヴィー)」によって首を落とされ、クインケ原動体のような傀儡人形として利用されました。
最終決戦の最中、エトは自らの意志を取り戻してVに中指を立てて反撃し、その場に崩れ落ちました。作中で明確な死亡診断描写が描かれなかったため一部で生存の可能性が語られましたが、頭部切断および肉体の組織崩壊という極限状態を考慮すると、生物学的な活動限界を迎えたと解釈するのが極めて自然です。自身の「王の役割」を完全に金木へ継承し終えたエトにとって、あの反撃こそが最期の意地であり、彼女の死は物語の構造上も不可逆な幕引きであったと結論づけられます。
幾度も囁かれた「金木研の死亡説」のカラクリ
主人公である金木研自身、作中で幾度となく死亡説が浮上しました。無印の第143話における有馬貴将戦では、両目をクインケで貫かれ脳を破壊されるという、通常の主人公であれば即死確定の描写がなされました。この際、読者の間では「主人公死亡エンド」の絶望が広がりましたが、実際は記憶を消去され、CCG捜査官「佐々木琲世」として再構築されていたことが明かされます。
さらに『:re』終盤の「竜化」現象の際にも、核となったカネキの肉体崩壊に伴う死亡が危惧されましたが、霧嶋董香(トーカ)らの必死の掘り起こし作業と、自身の中の精神的対話を乗り越えて帰還。最終回ではトーカとの間に授かった愛娘・一花(いちか)や仲間たちに囲まれ、穏やかな笑みを浮かべて生存を果たしています。