夜間や休日に突発的な症状に見舞われ、すぐに受診できない場合に頼りになるのが薬局で購入できる一般用医薬品です。ドラッグストアで選択すべきは、眠気などの中枢神経抑制作用が軽減された市販の抗ヒスタミン薬(第2世代抗ヒスタミン薬)です。フェキソフェナジン塩酸塩やロラタジン、セチリジン塩酸塩などを主成分とする製剤は、肥満細胞からのヒスタミン放出を抑えつつ、受容体をブロックして痒みを鎮めます。一方で、ステロイド外用薬は蕁麻疹の深い血管反応に対しては効果が限定的であり、内服薬による全身管理が基本原則となります。
しかし、市販薬はあくまで一時的な対症療法に過ぎません。根本的な改善を目指す場合、蕁麻疹は何科を受診すべきかという問いに対する明確な答えは皮膚科専門医の一択です。アレルギー科や内科でも初期対応は可能ですが、皮膚病変の鑑別診断や長期的な投薬デザインの精度において、日本皮膚科学会認定の専門医に優るものはありません。
皮膚科専門医による治療法は、2026年最新の蕁麻疹診療ガイドラインに準拠して段階的に進められます。標準的な用量の第2世代抗ヒスタミン薬で十分な効果が得られない場合、安易にステロイドの内服に頼るのではなく、ガイドラインでは薬剤の倍量投与(増量)や、作用機序の異なる抗ヒスタミン薬の併用、H2受容体拮抗薬の追加が推奨されています。さらに、既存の治療薬でコントロール不能な難治性の慢性特発性蕁麻疹に対しては、皮下に注射する抗IgE抗体製剤(オマリズマブ)や新たな分子標的薬が確立されており、9割近い患者が劇的な寛解を享受できるようになっています。