好酸球性副鼻腔炎はなぜ再発する?最新治療と指定難病の申請基準2026

好酸球性副鼻腔炎はなぜ再発する?最新治療と指定難病の申請基準2026

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長引く鼻づまりや鼻汁に悩み、近所のクリニックで抗菌薬(抗生物質)を処方されたものの、症状が一向に改善しなかった経験を持つ人は少なくありません。それもそのはず、好酸球性副鼻腔炎は、細菌感染によって黄色い膿が溜まる「従来の慢性副鼻腔炎(蓄膿症)」とは全く異なるメカニズムで発症しているからです。

本疾患の根底にあるのは、白血球の一種である「好酸球」が鼻副鼻腔の粘膜に異常集積し、極めて強い局所炎症を引き起こす現象です。この過剰なアレルギー性炎症(Type2炎症)によって、鼻の内部にブドウの房のような「鼻茸(鼻ポリープ)」が多発し、空気の通り道や嗅覚受容体を物理的かつ生化学的に塞いでしまいます。鼻から吸引される分泌物はサラサラした鼻水ではなく、粘稠度の高いゼリー状(膠状・にかわ状)であり、一般的な排膿処置や抗菌薬の投与ではほとんど効果が得られません。

さらに見逃せないのが、気管支喘息やアスピリン不耐症(NSAIDs不耐症・アスピリン喘息)との強固な合併関係です。「One airway, one disease(ひとつの気道、ひとつの病気)」という呼吸器・耳鼻咽喉科共通の医学概念が示すとおり、鼻腔から気管支、肺に至る気道粘膜全体が同一の過剰免疫反応を起こしています。成人期以降に喘息を発症した患者が、徐々に激しい鼻閉や嗅覚脱失を自覚し始めるケースが多く、局所的な鼻の処置だけでは体質レベルの炎症の連鎖を断ち切ることができない――これが「何度治療しても治らない」と患者が絶望する最大の理由です。

中村 さくら
著者

中村 さくら

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。