雅子さまが独身時代を過ごされた小和田邸は、閑静な住宅街の景観に溶け込む落ち着いた外観でありながら、内部は国際派外交官の公私を支える極めて機能的かつ贅沢な空間設計が施されています。
建物の基本構造は、地下1階・地上2階建てのRC(鉄筋コンクリート)混構造とみられます。延床面積は約100坪(約330平方メートル)を超える規模を誇り、間取りとしては推定6LDK〜7LDK+大型書庫・納戸という堂々たる構成です。単なる個人の住居にとどまらず、海外からの賓客をもてなす「私設公邸」としての役割を兼ね備えていた点が、一般的な高級住宅との決定的な違いといえます。
各フロアの特徴的なゾーニングは以下の通りです。
【1階:迎賓フロアとメインリビング】
玄関を入ると広々としたエントランスホールが広がり、その先には海外要人や外交関係者との会談にも対応できる約30畳規模の開放的なリビング・ダイニングルームが配置されていました。庭園の豊かな緑を望む大きな開口部が設けられ、上質な木材を惜しみなく使った格調高い内装が特徴です。キッチンも大人数のホームパーティーに対応可能なアイランド型に近い大型設備が整えられていました。
【2階:プライベート居住空間】
2階はご家族のプライベートエリアとなっており、小和田恒氏・優美子夫人夫妻の主寝室のほか、長女である雅子さま、そして双子の妹である節子さん・礼子さんのための独立した個室が確保されていました。雅子さまのお部屋は、ハーバード大学やオックスフォード大学時代の専門書が整然と並び、落ち着いて思索にふけることができる機能的な書斎スペースが併設されていたと伝えられています。
【地下1階:噂の大規模書架と地下室】
一部で「秘密の地下空間」などと噂された地下フロアの正体は、国際法や条約関係の膨大な原典・文献を保管するための専門書庫兼研究室です。湿気対策と防音・防火対策が徹底されたこの空間には、床から天井まで壁一面に特注の書棚が巡らされており、小和田恒氏のライフワークを支える知の拠点となっていました。