現在でこそ親しみやすくユーモラスな役柄でおなじみの片桐はいりですが、20代前後の写真がメディアやSNSで拡散されると、そのスタイリッシュな佇まいに驚きの声が上がります。トレードマークのボブカットと意志の強い眼差し、そして公称身長172cmという日本人女性離れしたスラリとした手足の長さは、まるで海外のコレクションを歩くスーパーモデルのようなオーラを放っていました。
昭和から平成初期のカルチャーシーンにおいて、彼女が醸し出していたのは単なる「可愛らしさ」ではなく、前衛的でアーティスティックな「美しさ」でした。黒を基調としたミニマルな衣装や大胆なシルエットのファッションを軽やかに着こなす姿は、まさに時代を先取りしたモード系のアイコンそのものです。
骨格の美しさとシャープなフェイスラインが生み出す独特の陰影は、写真家や映画監督たちの創作意欲を大いに刺激しました。奇をてらっているのではなく、内面から滲み出る知性と芯の強さが、彼女のビジュアルを普遍的でかっこいいものへと昇華させていたことが分かります。