北海道の神社建築や歴史を紐解く上で、開拓民の精神的支柱となった神社の存在は外せません。砂川神社(北海道砂川市東1条南4丁目)の起源は、明治23年(1890年)に遡ります。当時の砂川(当時は奈江村と呼ばれた地域)に入植した先人たちが、未開の原野を開墾する過酷な生活の中で、心の拠り所として伊勢の神宮より御分霊を奉斎した小祠がその始まりです。
その後、明治26年(1893年)に無格社として公認され、地域の人口増加と産業発展に伴い、大正期には村社、さらには郷社へと昇格を果たしました。境内を歩くと、樹齢を重ねた木々が心地よい木漏れ日を落とし、過酷な北国の歴史を生き抜いてきた開拓精神の重みが肌に伝わってきます。
主祭神として祀られているのは、日本民族の総氏神である天照大御神(あまてらすおおみかみ)、農業や産業の守護神である豊受大神(とようけのおおかみ)、そして国土経営と縁結び・商売繁盛の神である大国主神(おおくにぬしのかみ)です。これら三柱の神々が鎮座していることから、単なる一地方の鎮守にとどまらず、人生の転機や生活全般にわたる包括的な加護を授かる場として崇敬されてきました。