『デザインあ』クラッチ映像の秘密|歴代作家と音の正体を解明

『デザインあ』クラッチ映像の秘密|歴代作家と音の正体を解明

『デザインあ』クラッチ映像の秘密|歴代作家と音の正体を解明にまつわる最新トピックを詳しく紐解きます。

クラッチ映像の魅力を語る上で、視覚表現以上に重要なファクターが「音」の存在です。旧シリーズの音楽ディレクターを担当したのは、世界的な評価を受けるミュージシャン、コーネリアス(小山田圭吾)氏でした。

クラッチ内で鳴り響く音響は、いわゆる既存の童謡や可愛らしい効果音とは対極に位置する、極限まで先鋭化されたエレクトロニクス・サウンドです。ミニマルなクリック音、硬質なパルス、モジュラーシンセが生み出すサイン波、そして人間の生声を切り刻んで配置した「あ!」という明瞭なサンプリングボイス。これらは映像アニメーションのフレーム(1秒30コマ)と1フレームの狂いもなく完全同期(グリッド化)されていました。

耳から入る音の立ち上がり(アタックタイム)と、目で捉える図形の動きがミリ秒単位で完全に一致したとき、人間の脳内には強烈な快感が生まれます。これが、幼児が画面の前から動かなくなり、大人が作業の手を止めて画面を凝視してしまう現象の音響的な種明かしです。

その後、番組は休止期間を経て、新体制の特番およびレギュラー企画である『デザインあneo』へとアップデートされました。『あneo』では音楽体制も一新され、音楽プロデューサーの蓮沼執太氏やシンガーソングライターの青葉市子氏をはじめとする次世代の音楽家たちがサウンドロゴおよびクラッチ音響の構築に参加。従来のソリッドなミニマリズムを継承しつつも、より有機的でアコースティックな響きや、ポリリズムを取り入れた自由度の高い音響実験が試みられており、クラッチの音楽設計は新たな次元へ進化を遂げています。

小林 直樹
著者

小林 直樹

シンプルで洗練された住まいづくりとインテリアコーディネートのアイデアを提案しています。