児童自立支援施設と少年院の違いは?管轄・前科・生活環境の真相を徹底比較

児童自立支援施設と少年院の違いは?管轄・前科・生活環境の真相を徹底比較

児童自立支援施設と少年院の違いは?管轄・前科・生活環境の真相を徹底比較とはどのようなものなのか? 詳しい意味を簡潔に解説します。

非行や問題行動を起こした際、子どもがどのようなプロセスを経て各施設へ送られるのか、その分岐点には「司法」と「福祉」の連携が絡み合っています。

児童相談所と少年鑑別所の違い

事件や相談が発生した初期段階において、一時的に子どもを保護・調査する機関も異なります。児童相談所(一時保護所)は児童福祉法に基づき、生活環境や親子関係のアセスメントを行い、福祉的な保護の要否を判断します。一方、少年鑑別所(法務少年支援センター)は家庭裁判所の観護措置決定に基づき、心理学・医学・教育学などの専門知識を持つ法務技官が非行要因の鑑別を実施します。

触法少年・ぐ犯少年の処遇と家裁の判断

14歳未満で刑罰法令に触れる行為をした「触法少年」や、将来罪を犯すおそれのある「ぐ犯少年」の場合、まずは児童相談所が対応するのが原則です。警察から児童相談所に通告され、児相長が「家庭裁判所の審判に付することが適当」と認めた場合に限り、家裁へ送致されます。

家庭裁判所の審判において、非行の深刻度や本人の要保護性に応じ、保護処分の決定が下されます。家庭裁判所の送致先が児童自立支援施設(第2号処分)か少年院(第3号処分)かによって、その後の処遇は大きく分かれます。

「少年院に入ると前科がつく」という誤解の真相

インターネット上の書き込み等で「少年院に入所すると前科者になる」と語られるケースが散見されますが、これは法的な誤りです。家庭裁判所が下す審判は「少年保護処分」であり、刑事裁判で有罪判決を受けた場合に科される「刑罰」ではありません。したがって、少年院送致であっても児童自立支援施設送致であっても、刑法上の前科はつきません。

ただし、警察や検察のデータベースに「非行歴・保護処分歴」としての内部記録は残ります。一般企業の就職時に提出する住民票や戸籍謄本、賞罰欄に記載義務のある「前科」には該当しないため、更生後の社会復帰において法的権利が制限されることはありません。

渡辺 美咲
著者

渡辺 美咲

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。