洋服のサイズ選びで最も混同されやすいのが「裄丈」と「袖丈」の違いです。この2つは起点となる計測位置が根本から異なります。アパレル業界における洋服の正しい採寸方法において、裄丈は頚椎点からの測り方が基本となります。
頚椎点(けいついてん)とは、首を前に倒したときに首の後ろにポコッと飛び出る骨の部分を指します。採寸位置の構造は以下の計算式で表せます。
【裄丈 = 肩幅の半分 + 袖丈】
一方の「袖丈」は、肩の縫い目(肩先点)から袖口の先端までの長さのみを指します。つまり、肩幅が広い人となで肩の人では、同じ袖丈のシャツを着ても手首への届き方が全く異なります。肩幅の影響をまるごと含めて腕全体の長さをカバーするのが裄丈であるため、特にワイシャツや和服のように「首元から手首までの連続性」が重視される衣服では、袖丈単体ではなく裄丈を基準に選ぶ必要があります。
ちなみに、丈に関する用語として「着丈と身丈の違い」も混同されがちです。着丈は洋服の後ろ襟の付け根から裾までの長さを指し、身丈は着物やTシャツの前側・肩の最上部(襟ぐり横)から裾までの総丈を指します。これらの基準点を正しく把握することが、試着のできないオンライン購入での失敗を防ぐ土台となります。