福山自動車時計博物館の見どころは、大きく分けて「四輪・三輪のクラシックカー群」「貴重なボンネットバス」「壁一面を埋め尽くすアンティーク時計コレクション」の3本柱で構成されています。
自動車部門では、大正・昭和のモータリゼーション黎明期を支えたT型フォードやダットサン、ダイハツやマツダのオート三輪(バタコ)がずらりと並びます。多くの車両で運転席への乗り込みが許可されており、丸みを帯びたフェンダーや木製フレームの質感を間近で観察できます。特に全国のファンから注目されるのが、実際に車検を取得して公道を走れる状態に保たれているボンネットバスです。全国各地の映画ロケやイベントにも貸し出される実力派車両であり、イベント開催時には懐かしいエンジン音を響かせながらの試乗運行が実施されることもあります。
一方、もう一つの主役であるアンティーク時計のフロアは圧巻の一言です。櫓時計(やぐらどけい)や尺時計といった日本の伝統的な和時計から、欧米製の豪華なホールクロック、柱時計、からくり時計に至るまで膨大なコレクションが稼働状態で展示されています。毎正時(00分)になると、館内の至る所からボーン、ボーンと重厚な鐘の音が重なり合って響き渡り、まるでタイムスリップしたかのような音響空間が広がります。