熱は微熱程度なのに、身体を動かすと激しい息切れがする――このような症状が続く場合、細菌やウイルスによる感染症ではなく、肺の組織そのものが硬化していく間質性肺炎の可能性を考慮しなければならない。
呼吸器内科学の領域では、間質性肺炎は一般的な肺炎(肺胞の炎症)とは全く異なるアプローチが必要とされる。自己免疫疾患や環境要因、あるいは原因不明の特発性など多岐にわたる要因で発症し、一般的な抗菌薬は一切効果を示さない。レントゲン写真だけでは判別が難しく、高分解能CT(HRCT)検査によって初めて特定されるケースも多い。長引く咳を単なる風邪の残滓だと思い込むことが、発見の遅れにつながる最大の罠である。