なぜ下関のフグはここまで特別なのか。その秘密は、長年培われてきた流通とセリの伝統にある。
唐戸市場では、布袋の中で競り人と買い手が指を握り合って価格を決める独自の「袋競り」が今なお受け継がれている。最高品質の「とらふく」が集結し、プロの厳しい目が光る。下関の職人が引くふく刺しは、皿の模様が透けて見えるほど美しい。薄切りでありながら確かな噛み応えと奥深い甘み。この味を知ってしまうと、もう後戻りはできない。市場内の飲食店では、刺身だけでなく、香ばしく炙った「唐揚げ」や「てっちり鍋」も堪能でき、フグの魅力を余すことなく味わい尽くすことができる。