長時間のライディングにおいて、骨盤の最下部にあたる会陰部は体重の大部分を支えるスポットとなる。特に前傾姿勢が強まるロードバイクでは、サドルのノーズ部分が激しく股間を圧迫する。この部位には前立腺へつながる血管や神経が集中しており、持続的な荷重を受けることで局所の虚血と会陰部神経圧迫が発生するのだ。
日本泌尿器科学会の知見や現場の泌尿器科専門医の指摘によれば、繰り返される機械的な刺激や血流障害は組織の無菌性炎症を引き起こす主因となる。初期段階のシビレを放置した結果、組織が慢性的なダメージを受けて慢性前立腺炎を発症し、下腹部の不快感や頻尿に悩まされるサイクリストは少なくない。