実は38度が平熱?馬の体温の秘密と危険な発熱サイン・正しい測り方

実は38度が平熱?馬の体温の秘密と危険な発熱サイン・正しい測り方

実は38度が平熱?馬の体温の秘密と危険な発熱サイン・正しい測り方について詳しく解説いたします。専門家の見解をご確認ください。

馬の健康管理において最も信頼性が高く、標準とされている検温手法が直腸温測定です。人間のような脇の下や口腔内での測定は不可能なため、肛門から直腸内へ直接体温計を挿入して深部体温を測ります。

安全かつ正確に検温を行うための、馬用体温計の使い方と手順は以下の通りです。

① 適切な器具の準備
破損リスクのあるガラス製水銀体温計は避け、先端が柔軟に曲がる動物用・馬用のデジタル体温計を用意します。万が一、馬が動いた際に体内へ吸い込まれないよう、体温計の末端には落下防止用の紐とクリップを取り付けておきます。

② 安全な立ち位置(ポジショニング)
馬の真後ろに立つ行為は絶対に厳禁です。後肢で蹴られる危険を回避するため、検温者は馬の左臀部(または右臀部)の斜め横、肢が届きにくい安全ゾーンに体を密着気味に構えます。馬の尾の付け根を優しく持ち上げ、急な刺激を与えないよう声をかけながらアプローチします。

③ 挿入と計測
滑りを良くするため、体温計の先端にワセリンや水溶性ローションを少量塗布します。肛門から直腸壁に沿わせるように5〜8cmほど斜めに挿入し、クリップを馬の尾毛に固定します。直腸内の糞便に先端が刺さってしまうと正確な体温が測定できないため、直腸粘膜にしっかりと先端を当てるのがコツです。

④ 記録と消毒
測定完了アラームが鳴ったら静かに抜き取り、数値を記録した後にアルコール綿などで入念に清拭・消毒します。感染症の拡大を防ぐため、個体ごとの器具消毒は徹底しなければなりません。

中川 明日香
著者

中川 明日香

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。