ビジネスの視点から見ても、国内の輸入食品小売業は大きな構造変化の只中にある。かつては独自の流通網に依存していたエスニック食材のサプライチェーンは急速に近代化され、都市部の大型店舗だけでなく、地方の消費者でも「楽天市場」などの大手ECモールを通じて翌日には本場の食材を取り揃えられる時代になった。
この潮流に対して、歴史ある食の街も新たな動きを見せている。「横浜中華街発展会協同組合」などを中心に、観光地としての魅力発信にとどまらず、本物の食文化体験や専門的な食材の魅力を再編集して若い世代へ届ける試みが活発化している。歴史ある老舗の乾物店や調味料専門店が、初心者向けの分かりやすい解説POPを導入したり、オンラインでの情報発信を強化したりと、伝統を守りながら新たな顧客層を開拓する挑戦が続いている。