熊本の夏を語る上で絶対に外せないのが「火の国まつり」だ。メインストリートである電車通りが歩行者天国へと姿を変えた瞬間、張り詰めていた空気が一気に歓声へと変わる。数千人規模の踊り手が一堂に会する「おてもやん総おどり」の迫力は、まさに圧巻の一言に尽きる。
軽快なサンバ調のリズムにアレンジされた伝統民謡「おてもやん」がスピーカーから鳴り響くと、老若男女が色とりどりの揃い浴衣や法被をまとって乱舞する。沿道には熊本市役所のスタッフや地元企業の有志、さらには熊本が世界に誇るマスコットキャラクターのくまモンの姿もあり、観客のボルテージは最高潮に達した。汗が飛び散り、笑顔が弾ける。単なる鑑賞型のイベントではなく、街全体が一つの生き物のように脈動する瞬間だった。