では、誰もがその大台に届くのかといえば、現実は厳しい。プロ野球審判員になれるのは毎年ごく僅か。独立リーグや大学野球で実績を積み、NPBのアンパイア・スクールを突破した一握りのエリートだけが育成契約を勝ち取る。
育成審判時代の年俸は200万円以下。ここで数年間、厳しい査定に耐え抜き、本契約を勝ち取らなければならない。契約に漕ぎ着けても、1軍のグラウンドに立ち続けるための生存競争は毎年続く。
勤続20年以上のベテランや、審判団をまとめる「クルーチーフ」クラスになれば、基本年俸自体が1,000万円を超え、総年収で2,000万円台に達する例もある。だが、これはピラミッドの頂点に君臨するわずか数パーセントの存在に過ぎない。米メジャーリーグ(MLB)のトップ審判員が年収4,000万〜6,000万円規模に達することを考えると、日米の市場規模と報酬差は今なお大きい。