大間のマグロ漁を語る上で欠かせないのが、大物と真っ向勝負を挑む漁師たちの存在だ。網で一網打尽にするのではなく、一本釣りや延縄という伝統的な手法で魚体を傷つけずに吊り上げる。この過酷な漁の様子は、テレビ朝日系列で長年放送されているドキュメンタリー番組『マグロに賭けた男たち』などを通じて、全国に知れ渡った。
特に、電気ショック装置も持たず古びた仕掛け一本で巨大マグロに挑み続けた山本秀勝氏の姿は、多くの視聴者の胸を打った。巨大なクロマグロを引き揚げるか、仕掛けを切られて仕入れ代ばかりがかさむか。紙一重の勝負に人生を賭ける漁師たちのドラマが、大間マグロに独特の物語性とロマンを与え、その価値を揺るぎないものにしている。