網の上で火柱が上がり、焦げて炭化してしまったり、逆に生焼けでゴムのような噛み心地になったりした経験を持つ人は少なくありません。熟練の焼肉職人が実践する「ホルモン焼きの焼き加減」には、明確な物理的ルールが存在します。
シマチョウの焼き方における鉄則は「皮面8割・脂面2割」の時間配分です。
- まずは皮面(シマ模様のある側)を下にして網に乗せる:
網の中央ではなく、中火〜弱火ゾーンに配置します。皮面をじっくり焼き付けることで、硬い皮の筋繊維が熱で縮んで柔らかくなり、余分な脂がジワジワと溶け出します。 - 皮面にきつね色の焼き色がつき、身が反り返るまで我慢:
脂面から出る水分が上面にプツプツと浮き出てくるまで、何度もひっくり返さずにじっくり皮を焼きます(全体の約8割の時間)。 - 裏返して脂面はサッと炙る程度(10〜20秒):
脂面を下にする時間は一瞬です。脂を落としすぎるとジューシーさが失われ、火柱が立ってすす汚れの原因になります。脂が透明感を帯びてぷっくりと膨らんだら即座に引き上げます。
味付けに関しては、脂の甘みをダイレクトに味わいたいなら「塩・レモン・すりおろしニンニク」、香ばしさとコクを堪能したいなら味噌ベースの「濃厚もみダレ」が王道です。