「嵐が来ると札幌の街から空室が消える」――これは決して誇張された都市伝説ではありませんでした。嵐の5大ドームツアーにおいて、札幌ドームはツアー初日の開幕地に選ばれるケースが多く、全国のファンが「誰よりも早く新曲のパフォーマンスや最新演出を目撃したい」と熱望して北の大地へ集結したためです。
公式発表資料や当時の宿泊業界データによると、札幌市内のホテル客室数(約2万〜3万室規模)は、ツアースケジュール発表の瞬間に予約サイトがサーバーダウンし、わずか数分で完売状態に陥りました。その影響は市内にとどまらず、小樽、千歳、苫小牧、さらには旭川の宿泊施設まで満室となる現象が常態化していました。
道内での消費行動も凄まじく、新千歳空港から札幌市内へのJR特急や快速エアポートは終日超満員となり、すすきの周辺の飲食店ではファンによる打ち上げ予約が殺到。地域経済に数十億円規模の資金が一気に流入する現象は、地方都市におけるライブツーリズムの最高到達点として経済アナリストの間でも高く評価されました。