アートメイク初心者が最も焦りを感じるのが、「施術直後は濃かったのに、1〜2週間経ったらほとんど消えてしまった」というケースです。しかし、医療機関の臨床データが示す通り、アートメイクが1回目ですぐ消える原因の多くは施術の失敗ではなく、人体が持つ正常な異物排除機構にあります。
人間の皮膚は、外部から異物(色素)が入ると免疫細胞であるマクロファージを派遣し、色素を貪食してリンパ管経由で排出しようと働きます。初めて色素が入った肌は特にこの拒絶反応が強く現れ、注入された色素の半分以上が皮膚外へと押し出されます。さらに、施術部位に生じる薄いかさぶたが剥がれ落ちる際、表皮内のインクも一緒に脱落します。
だからこそ、アートメイクは「2回以上の施術」が基本設計となっています。1回目で肌に色素のベース(足場)を作り、免疫反応が落ち着いた約1〜2ヶ月後にアートメイクの2回目施術を行うことで、インクが真皮浅層に強固に保持され、定着率が一気に70〜80%以上へと跳ね上がります。1回目で色が薄くなったからといって追加でゴシゴシ擦ったりせず、予定通り2回目のリタッチを受けることが美しい仕上がりの鉄則です。