JPG(Joint Photographic Experts Group)とPNG(Portable Network Graphics)の最大の違いは、データを小さくする際の「圧縮アルゴリズムの思想」と「透明(透過)情報の保持能力」にあります。
JPGの根幹を成すのは非可逆圧縮(Lossy Compression)です。人間の視覚が明度の変化に敏感である一方、色の細かな変化には鈍感である生理的特性を利用し、肉眼では判別しにくい色情報を大胆に間引き(間引き処理および離散コサイン変換)して保存します。このため、約1677万色(24bitフルカラー)の豊かな階調を保ちながら、データ容量を元の10分の1以下まで劇的に圧縮できるのが強みです。しかし、一度切り捨てられた色データは二度と元に戻りません。JPG画像を編集ソフトで開いて上書き保存を繰り返すたび、JPG非可逆圧縮による画質劣化が雪だるま式に進行し、境界線に砂嵐のような「モスキートノイズ」や格子状の「ブロックノイズ」が焼き付いてしまいます。
一方、PNGはGIFの特許問題に対抗して開発された可逆圧縮(Lossless Compression)フォーマットです。ZIPファイルのように「DEFLATE」というアルゴリズムを用いてデータを効率的に符号化するため、保存と展開を何千回繰り返してもピクセル単位で100%元の画質を完全に復元できます。さらに、RGBの各色情報に加えて不透明度を制御するアルファチャンネル(Alpha Channel)を保持できるため、背景を綺麗に透かした「背景透過画像」の作成が可能です。
PNGには大きく分けてPNG-8とPNG-24(またはPNG-32)の2種類が存在します。PNG-8とPNG-24の違い詳細を把握しておくことは容量管理において極めて重要です。PNG-8は最大256色(インデックスカラー)しか扱えない代わりにJPG並みに軽量で、GIFに代わるシンプルなアイコン向きです。対してPNG-24は1677万色をフルサポートし、アルファチャンネル(8bit)を加えたPNG-32では、境界線を滑らかに半透明でぼかすリッチなグラフィック表現を劣化なしで実現します。