広末涼子の芸能界入りは1994年、中学2年生の時に応募した「クレアラシル」のぴかぴかフェイスコンテストでのグランプリ受賞が契機でした。高知県から上京した少女が全国区の知名度を獲得する決定打となったのが、1996年に放映されたNTTドコモのポケベルCM「広末涼子、ポケベルはじめる」です。
公園のベンチでポケベルを見つめ、無邪気に微笑むショートカットの少女の姿は、お茶の間に強烈なインパクトを与えました。街頭に掲示された広告ポスターが次々と盗難に遭う事件が全国で相次ぎ、報道各社が「ポスターが貼られた翌朝には姿を消す」と報じるほどの社会問題に発展。この時点で、すでに単なる新人タレントの枠を超えた狂騒が始まっていました。
勢いは加速し、1997年4月には竹内まりやプロデュースによるシングル『MajiでKoiする5秒前』で歌手活動をスタート。約60万枚の大ヒットを記録すると、続く2ndシングル『大スキ!』ではオリコン週間シングルチャート初登場1位を獲得しました。女性アイドルのデビュー年での首位獲得は極めて異例であり、同年の『NHK紅白歌合戦』に初出場を果たします。CM契約は10社を超え、写真集『H』『R』は合わせて数十万部を突破。メディアがこぞって「ヒロスエ現象」と名付けた一大ブームが頂点に達しました。