今年の桜前線は気まぐれだった。3月中旬の寒の戻りとその後の急激な気温上昇。それでも大川両岸のソメイヨシノやヤマザクラは見事な足並みで花を開いた。毛馬橋から下流の天満橋まで続く桜の帯は、遠目には淡いピンクの巨大なリボンのように映る。
平日の午前中であっても、ベンチに腰掛けてスケッチブックを広げる人や、ベビーカーを押しながら散歩する家族連れの姿が途切れることはない。シートを広げて宴会に興じるグループと、静かに木漏れ日を浴びながら読書を楽しむ単身者。広大なリバーサイドパークだからこそ、互いの領域を邪魔することなく同じ空間を共有できている。