出場歌手の発表が終わると、ファンの関心は紅白歌合戦の曲目・歌唱順、そして分刻みの紅白歌合戦のタイムテーブルへと移ります。曲目は例年12月中旬、曲順とタイムテーブルは12月下旬(クリスマス前後)に公表されます。
ここでしばしば論争となるのが、「なぜ最新のヒット曲ではなく、過去の代表曲を歌わされるのか」という問題です。これには明確な演出意図が存在します。NHKの制作陣は、幅広い年齢層が視聴する年末のゴールデンタイムにおいて、最大公約数の視聴者がサビを口ずさめる「認知度の高さ」を優先します。一方で、新進気鋭のアーティストに対しては最新のバイラル曲をフルコーラスに近い尺で歌わせるなど、ターゲット層に応じた巧みな使い分けがなされています。
タイムテーブルの構成においても、前半戦(第1部:19時20分〜20時55分頃)は若年層やファミリー層向けのアップテンポな楽曲や初出場組を集中させ、後半戦(第2部:21時00分〜23時45分)にはドラマ主題歌、特別企画、そして大トリへと続く重厚な構成が組まれます。裏番組の強力な特番との視聴率争いを意識し、各局のCMタイミングに合わせた見せ場の配置など、緻密な秒単位のプログラミングが施されています。