イヌリンとは、自然界の植物に広く蓄えられている多糖類(フルクタン)の一種です。化学構造としては果糖(フルクトース)が鎖状に多数結合し、末端にブドウ糖(グルコース)が1分子結合した形状をしています。最大の特徴は、ヒトが持つ唾液や胃液、膵液といった消化酵素ではグリコシド結合を分解できないという点です。
口から入ったイヌリンは胃や小腸でほとんど吸収されることなく、そのまま大腸へと到達します。栄養学上の分類は「水溶性食物繊維」に該当し、水分を含むとゲル状に膨潤して内容物の粘度を高める性質を備えています。
天然の原料としては、ヨーロッパで古くから親しまれる「チコリの根」や、日本国内でも健康食材として栽培が盛んな「菊芋(キクイモ)」、ゴボウ、タマネギ、ニンニクなどに凝縮されています。現在サプリメントや機能性パウダーとして流通している製品の多くは、チコリ根から温水抽出された高純度パウダー、もしくは菊芋を乾燥・粉砕したエキスが中心です。