ファミマ入店音の正体とは?名曲「大盛況」の誕生秘話とパナ製の謎

ファミマ入店音の正体とは?名曲「大盛況」の誕生秘話とパナ製の謎

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「ファミマの入店音」として親しまれているあの旋律の正式名称は「大盛況」といいます。ファミマ専用のオリジナルソングだと信じ切っていた人にとっては衝撃的な事実ですが、この曲はもともと松下電工(現パナソニック株式会社)が一般家庭や商店向けに開発したドアチャイム用メロディでした。

誕生の舞台裏は1970年代後半(1978年〜1979年頃)にさかのぼります。当時、松下電工が開発を進めていた乾電池式チャイム機器「メロディサイン」の電子音源チップに焼き付けるメロディとして、東京藝術大学大学院出身の作曲家・指揮者である稲田康(いなだ やすし)氏へ作曲が依頼されました。

当時のインタビューや関係者の証言によると、稲田氏は「商店などの来客時に、店員も客も不快にならず、かつ明るく活気づくような響き」を意識して数パターンの短いフレーズを書き上げました。その中の「作品No.1」に、商売繁盛の願いを込めて「大盛況」というタイトルを授けたのがこの名曲の始まりです。

1980年代初頭、全国展開を加速させていたファミリーマートの各フランチャイズ店舗が、来客を知らせる通知機器としてパナソニックのチャイムを標準設備として採用したことで、偶然にもチェーン全体のアイコンとして定着していきました。

中川 明日香
著者

中川 明日香

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。