おちょぼ稲荷の醍醐味といえば、参道全体に立ち込める香ばしい匂いと活気ある呼び込みの声に包まれた食べ歩きです。訪れたらまず押さえておきたい名物グルメと代表的な店舗の魅力を検証します。
参道で行列の絶えない象徴的存在が、串カツの有名店「串カツ 玉家(たまや)」です。金箔で装飾された豪華絢爛な「黄金の間」や社長の個性的な演出でも知られますが、人気の本質は揚げたてのクオリティにあります。店頭の大鍋でぐつぐつと煮込まれた濃厚な八丁味噌ベースのどて煮に、揚げたての串カツをどぶんと浸して食べるスタイルは格別です。サクサクの衣とジューシーな豚肉、甘辛い味噌だれの調和は1本130円前後という手軽さも相まって、何本でも食べ進められます。
続いて外せないのが、よもぎの風味が豊かな伝統和菓子「草餅」です。参道沿いには「かわしまや」や「しおのくら」といった実力派の和菓子店が並び、店頭で香ばしく焼き上げられる「焼き草餅」の香りが食欲を刺激します。天然よもぎを贅沢に使用した餅生地は弾力があり、中に包まれた上品な甘さのつぶ餡との相性が抜群です。焼きたてをその場で頬張る食べ歩きはもちろん、手土産としても高い支持を集めています。
さらに、木曽三川(木曽川・長良川・揖斐川)の恵みを受けた海津市ならではの郷土料理である「ナマズ・川魚料理」も参道ランチの本命です。「魚吉(うおよし)」や「やまと」などの老舗川魚料理店では、臭みのないふっくらとした身を甘辛いタレで焼き上げた「ナマズの蒲焼き」や「うな重」「モロコの甘露煮」を落ち着いた座敷で堪能できます。食べ歩きの軽食から本格的な郷土御膳まで、幅広い食文化が凝縮されている点がおちょぼ稲荷参道の特徴です。