ヘアカラーと縮毛矯正を検討する際、現場の美容師が口を揃えて提示する鉄則があります。それが「先に縮毛矯正を行い、その後にヘアカラーを入れる」という順序です。
この決定的な理由の根底には、髪の内部で起こる化学反応と熱処理のメカニズムがあります。縮毛矯正は、髪の主成分であるタンパク質の結合(シスチン結合 / S-S結合)をアルカリ剤や還元剤(1剤)で切断し、約180℃前後の高温アイロンで熱変性を加えてストレートに成形した後、酸化剤(2剤)で再結合させるという、美容室のメニューの中でもトップクラスに負荷のかかる施術です。
仮にカラーを先に行ってしまうと、せっかく毛皮質(コルテックス)の内部に定着させたカラー染料が、縮毛矯正のアルカリ剤によってキューティクルが開いた隙間から一気に流出してしまいます。さらに、180℃に達するアイロンの熱によって染料そのものが熱分解・酸化変色を起こし、わずか数日で2〜3トーン以上も明るく退色したり、汚い赤みや黄ばみが露出したりする現象が発生します。
髪の形状を真っ直ぐにリセットし、ベースの土台を完全に固定してから色を重ねることで、色落ちを防ぎ、均一で艶のある発色を保つことができます。