シフトレバーに配置された車のBギアの意味は、英語の「Brake(ブレーキ)」を指しています。決して「Battery(バッテリー)」や「Boost(ブースト)」、あるいは後退の「Back」ではありません。主な役割は、アクセルペダルを離した際に発生する減速力、すなわちBレンジのエンジンブレーキ効果を意図的に強める点にあります。
従来のガソリン式AT車では、オーバードライブOFFスイッチや「2」「L」レンジを用いてシフトダウンを行い、エンジンの抵抗(ポンピングロス)を利用して減速していました。電子制御シフトが主流となった現代のハイブリッド車やEVでは、シンプルな操作系に統合する過程で、このエンジンブレーキポジションが「Bレンジ」という単一のアルファベットに統一された背景があります。
日産やホンダの一部車種では同様の役割を「B」や「L」、あるいはパドルシフトによる「回生レベルセレクター」として実装しています。名称やレバーの形状こそ違えど、AT車・EVのシフトレバー操作において減速Gを高めるための機能であるという基本設計は共通しています。