ポケモン投票でコイル1位騒動はなぜ起きた?ネット組織票の全貌と真相

ポケモン投票でコイル1位騒動はなぜ起きた?ネット組織票の全貌と真相

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騒動の舞台となったのは、2008年公開の映画『劇場版ポケットモンスター ダイヤモンド&パール ギラティナと氷空の花束 シェイミ』のタイアップとしてYahoo!きっず内で企画された「ポケモン映画人気投票」でした。この企画の本来の趣旨は、映画の主役である幻のポケモン「シェイミ」やメインを張る「ギラティナ」、そして国民的人気キャラクターの「ピカチュウ」などをファン投票で盛り上げ、上位3体を用いた特製PC壁紙をユーザーに配布するという平和的なプロモーションでした。

異変が起きたのは2008年6月上旬のことです。巨大掲示板「2ちゃんねる(現5ちゃんねる)」のニュース速報(VIP)板に、「ピカチュウやシェイミを1位にしても面白くない」「コイルを1位にして子供たちを泣かせようぜ」といった悪ふざけのスレッドが立ち上がったことがすべての引き金となりました。

当時、投票システムには厳密な認証システムやreCAPTCHAのようなBOT対策が施されておらず、ブラウザのCookieを削除すれば短時間で何千回も連続投票できる仕様でした。この技術的な脆弱性を突いたネットユーザーたちは「コイルに清き一票を」を合言葉に団結。有志によって専用の自動連打スクリプトが開発・配布され、組織票が爆発的なスピードで投じられる事態に発展しました。

投票開始から間もなく、コイルの得票数は数万、数十万と跳ね上がり、映画の主役であるシェイミやピカチュウを瞬く間に抜き去って単独首位を奪取。アクセス集中によってYahoo!きっずの投票サーバーは耐えきれずにダウンし、メンテナンス画面が表示されるなど、企画は完全に制御不能な状態へと突入しました。

井上 凛
著者

井上 凛

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。