ファンの間で今なお「最終的な結婚相手は照橋心美しかあり得ない」と熱烈に支持される最大の根拠は、作中で積み重ねられた楠雄側の感情の変化にあります。連載初期の楠雄にとって、照橋心美は「関わると平穏な生活が脅かされる最大のトラブルメーカー」であり、いかに彼女を回避し「おっふ(感嘆の吐息)」を漏らさずにやり過ごすかが行動原理でした。
その鉄壁の防壁が決壊したのが、ファンの間で伝説の神回と呼ばれる原作第214χです。美少女コンテストの場において、周囲の男子生徒たちが下心全開で照橋に群がる中、彼女は内心で「私が本当に好きなのは斉木楠雄だけ」と独白します。テレパシーでその真摯な本心を聞いてしまった楠雄は、誰もいない路地裏で思わず「おっふ…」と呟いてしまいました。声に出したわけではないものの、楠雄が初めて照橋の魅力と一途さを自らの心で認めた歴史的瞬間です。
さらに物語終盤の文化祭エピソードでは、照橋が過労で倒れそうになった瞬間、楠雄が周囲の時間を止めて抱き止め、影から彼女の体調をサポートする場面が描かれました。照橋に対して「完璧な美少女を演じ続ける凄まじいプロ意識」への敬意を抱くだけでなく、他者には決して見せない特別な配慮を行っています。ネットの掲示板やSNS上でも、「神(作者・世界法則)に愛された照橋心美と、神をも凌駕する超能力者・斉木楠雄が結ばれることこそが物語の真の調和である」という声が根強く支持される理由がここにあります。