なぜ、あのCMはこれほどまでに人々の記憶に残り続けるのか。スマホ画面をスクロールするだけの現代にあっても、アイフルのチワワCMは「エモーショナル・マーケティング」の極めて成功した事例として、業界内で研究され続けている。アルゴリズムで最適化された現代のネット広告にはない、理屈を超えた「感情の揺さぶり」がそこにはあった。
商品を直接アピールするのではなく、ブランドに対する親近感を極限まで高める手法。それは、現代のSNSマーケティングにおける「ファン化」の先駆けでもあった。清水章吾という、完璧すぎない、どこか頼りないキャラクターだからこそ、視聴者は自己を投影し、チワワの愛らしさに素直に身を委ねることができたのだ。