斉藤氏の契約解除によって、最も甚大な被害を被ったのは残された相方の太田博久氏とおたけ氏でした。実力派トリオとして『キングオブコント』上位常連であり、舞台とバラエティの双方で確固たる地位を築いていた彼らの歩みは、一夜にして暗転しました。
事件発覚直後、両名は所属事務所を通じて謝罪コメントを発表。劇場公演の合間に行われた記者会見や単独インタビューの場で見せた太田氏の憔悴しきった表情と、おたけ氏の悔しさを押し殺した言葉は、ファンの胸を打ちました。太田氏は「裏切られた怒りと情けなさで言葉が出ない。それでも関係者や被害者の方々への申し訳なさが先に立つ」と語り、斉藤氏に対する憤りを隠しませんでした。
周囲からは「コンビ名を改名すべきだ」「いっそ解散してピンで活動したほうがスポンサーも使いやすい」という現実的な助言が相次ぎました。しかし、2人が下した決断は「ジャングルポケット」という屋号を捨てず、2人で看板を守り抜くという選択でした。不祥事を起こしたメンバーの痕跡を安易に消し去るのではなく、迷惑をかけた現実を引き受けながら劇場に立ち続ける道を選んだのです。
ルミネtheよしもとをはじめとする劇場の高座で、2人は自虐と泥臭さを交えた新ネタを磨き続けました。太田氏の卓越したネタ作りと、おたけ氏の独特のキャラクターが再評価され、徐々にテレビ番組へのコンビ出演も回復。仲間芸人たちによる温かいサポートも後押しとなり、芸人としての地力を証明し続けています。